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オープン工作室は『次世代自転車を考える会』BIKECOLOGY の姉妹サイトです。
この会は気持ちが通じ合える仲間が集まり自転車の創作活動をしています。発想の段階でプロジェクトが立ち上げられ、考えからデザインモデルが製作され、試し乗り・実験を経て次のステップに進み、そこで終わるものあれば更に発展するものがあります。実用の段階はデザインモデルからプロトタイプが製作され安全に乗れる実用車となっていきます。完成作品として、自分が乗り、更に社会に還元として提供する方向を目指しています。皆様にも是非ご参加くださいますように心からお越しを、お待ちいたしています。
次世代自転車を考える会の出発点
自転車といえばオリンピックというような国威を競うように高度な先端技術と資金を投入して、記録に挑戦する競技用のものと。もう一つ、それはママチャリと呼ばれる実用車があります、さらに付け加えれば健康目的とかレジャー指向の自転車と身体にハンデキャップのある人が利用する介護用の自転車となります。私たちは、競技用自転車の情報とか部品を活用させていたたくことはありますが、この分野(UCIの規則)の自転車を作ったりすることはありません。自由発想で自由デザインの実用目的の自転車を作ります。
この会が目指すものは、環境問題からも自転車を積極的に活用しようという機運は高まっています。政府の方針も同様にスローガンが掲げられています。だが、次世代自転車としてママチャリを増やせば解決するというものではないと思います。次世代で役に立つ自転車は何か、どのようなものが必要かについて多くの人々と共に考えてみよう、作ってみようということからオープン工作室をスタートしました。どなたでも参加できます、自分の作品を公開しみんなで楽しみ、助け合いで自作自転車を製作すればと思います。
これからの時代
自動車から自転車と公共交通機関の併用によるトランスポーテーションに変革していくことになるのだろうと予測しています。その糸口として個人が旅をするときにモバイル自転車を開発し電車とかバスに手荷物として持ち込めるような小型で軽量の自転車があるべきだと思います。
これまでにいくつかの折りたたみ自転車を購入しては電車に持ち込んで試してみました。かつて大手メーカーと鉄道会社が提携して軽量コンパクト自転車が開発されましたが、これらもホイールベースが極端に短く、自転車乗りを楽しむというにはかなり辛いものでした。自転車は既に完成度の高い文化としての道具だと思っていましたが、まだ、いろんな面で進化(運びやすさ・軽量化・荷重バランスなどの改善)させるべき要素があることに気が付きました。
自転車は外観を見るだけでその原理・構造が理解できます。大胆に解釈すれば、要のフレームにパーツをネジ止めしているだけの単純なもので、多少の材料物性と力学的な知識があればチャレンジすることができそう。設備も道具も持たない素人でも、インターネットの世界は考え方を公開するといろんな人たちが善意で協力してくれる世界、この恩恵によって自作自転車が完成しました。
実際に作ってみました
女性用はトップチューブを低い位置に 男性用は高い位置に配置した構造


早速小岩菖蒲園まで試し乗りをしてみました。設計では時速20から25キロメートルで走行することを目的にしたが、テストランは台風が通過した後の強い追い風、予想以上30キロメートルのスピードが出てしまう程のものです、スピードを出すのが目的ではありませんが、軽く高い敵に走れるものは必要です。
この自転車はライダーの体格と感覚をパラメータ化して設計するオンリーワンである。
乗り心地は梁と桁の固有振動数を最適化することによって快適な乗り心地を得ることができる。
フリーデザイン・フリースタイル・フリーサイズのパーソナルバイクに仕上げるつもりです。
一段と部材を減らし改良を加えた18インチのホイールサイズも作ってみました

このバイクは8キログラムと軽くて快適、現在のフレームは、チタンとアルミ素材を利用していますがステンレスとマグネシウムで製作してみたいと考えています。片持梁という構造を取り入れ、フレームの単純化と軽量化、前後の輪荷重バランスを最適化することで登坂に対する負荷のバランスがよくなり楽になりました、これらを総合的に評価するとロードレーサーに負けないスピードも出せる性能です。そのうちドロップハンドルにつけ変わっているかもしれません。ちょっとしたアイデアと考え方の視点を少し変えてみることで意外に大きな改善効果を見出しました。因みに非力な私でも時速30キロメートルで走行することができました。一度、最高速度の記録に挑戦してみたいと思ったりしています。
自転車は実際に乗ってみないとその良さはわかりません、衣服と同様、その人にぴったりの物が必要です、自転車もオンリーワンが必要なことがよくわかりました。当分この自転車で旅をする予定です。
電車に乗るときは分割してカートに、バスに乗るときは分解してリュックに

ローカル線に乗り、人の少ない自然環境の良いところ「村を訪ねて」、「スローフードの発見」をテーマに自転車と写真機を携えて旅を楽しんでいます。
当初は軽量コンパクト自転車を作っていただけでしたが、現在では介護用自転車や親子用自転車・運搬用実用車など、さまざまなアイデア自転車を発想・創作しています。ささやかなテーマではありますが、次世代交通システムについての考え方を、ともに語り合い実現することが楽しみでもあり、その結果が社会貢献になれば望外の喜びになろうと思っています。
- 最終更新:2009-11-10 11:38:30